社内恋愛発令中【完】

車は止まることなく走り続け、もう家が見えていた。



キュゥッと胸が締め付けられるような感覚。



(帰りたくない)



あたしの気持ちとは裏腹に、車は駐車を始める。



この駐車が終わってしまえば、この車を降りて、蒼井さんとの空間も終わりにしなければならない。



それが堪らなく寂しかった。




唇を噛んで下を向く。



こんな気持ち、小学生以来だ。



楽しいことが終わってしまうときの、心に穴が開いてしまうような感覚。



だが車は順調に駐車を済ませ、あたしに帰宅を促せる。



「2日間もごめんな、狭い部屋」



「…」