社内恋愛発令中【完】

会話の意味が理解できていないのは、どうやらあたしだけらしい。



「あなたは部長で、詩苑ちゃんは部下です。それ以外の関係が認められるわけがない」



蓮也さんの表情が険しいものに変わっていく。



自分の名前が出てきたことに、あたしは動揺を隠せない。



今2人にはどんな意味が伝わり合っているのか。



「誰かに認められたくて女選ぶわけじゃないよ」



そう言うと、蒼井さんはあたしの肩を抱き寄せた。



ビクッと肩が上がる。



「悪いけど、渡すつもりはない」



あたしの肩を抱く手に力が込もる。



「部長の物でもないですけど」