社内恋愛発令中【完】

首をかしげても、蓮也さんの心の内は読めるはずがなかった。



「帰ろっか」



ニコリと微笑むその顔に、いつもの蓮也さんはいない。



「ごめんね、迷惑かけて」



スーパーを出ると、蓮也さんは困ったように笑った。



あたしは小さく首を振る。



「じゃあ、気をつけて帰るんだよ」



「はい」



返事をすると、蓮也さんが背を向けた。



その背中を見つめていると、蓮也さんが急に振り返る。



ん?と目を丸くするあたしに、蓮也さんが近寄って



「そういえば、ほっぺに何かついてるって言うの忘れてた」