社内恋愛発令中【完】

蓮也さんがあたしを見下ろす。



「…手、痛いです」



「あ、ごめん…」



我に返ったように、蓮也さんがその手を離した。



どうやら落ち着いたようだ。



「…お買い物するなら、早くしましょうよ」



あたしはあえて、蒼井さんの話しに触れない。



触れてはいけない気がした。



「うん」



蓮也さんもそう頷いたきり、何も話さない。



しばらく2人で、スーパーを歩き回った。



「詩苑ちゃんはさ」