社内恋愛発令中【完】

蒼井さんを見上げると、あたしのことを真っ直ぐに見つめる目が揺れていた。



「何で俺が行くまで…」



そこまで言うと、蒼井さんは目を伏せて黙り込んでしまう。



そして、そのまま何も言わずに車を発進させた。



自分の熱が、体を侵していくのを感じる。



「ここからだと、どの道通ったら双葉の家に……?」



気づけば、あたしは蒼井さんの腕に触れていた。



蒼井さんが驚いてあたしを見る。



「蒼井さんの家に…」



1人になるのが怖かった。



「蒼井さんの家に、行かせて下さい……」



蒼井さんと一緒にいたかった。