社内恋愛発令中【完】

そうしてなんとか薬局まで辿り着き、風邪薬を探した。



「お客様、大丈夫ですか?」



若い女の人が、フラフラとするあたしの顔を覗き込む。



「大丈夫です…これお願いします」



もう痛みで愛想笑いさえ浮かべられないあたしは、薬を買うとそこを出た。



また長い帰り道が続く。



意識が飛びそうになるのをなんとか堪え、足元を踏みしめた。



遠くで車が走る音が時々聞こえる静かな夜道。



自分の息遣いが聞こえる。



___パタ



と、後ろから足音のような物音。



一瞬立ち止まったが、空耳だとまた歩き出した。