社内恋愛発令中【完】

いや、遥さんにも気分がある。



予定だってある。



そうはいかないときもあるはずだ。



「げほっ…ごほっ」



このままではいけないと立ち上がり、コートを着て薬を買いに行くことに。



足元がフラフラとして歩きづらい。



たまに壁に寄りかかりながらも、家から少し離れた薬局まで歩く。



肌寒い風が、今のあたしには冬の冷たい風に感じられた。



街頭の少ない夜道に、どこからか猫の鳴き声が響いている。



頭痛が視界を妨げ、歩くのも困難だった。



真っ直ぐの道になっているはずが、ユラユラと揺れる視界では、曲がりくねった道に変わる。



呼吸をする度に肩が上下した。