社内恋愛発令中【完】

「ありがとう遥さん…」



「まったく、なに身体壊してんのよ〜」



えへへ、と笑うあたしに、遥さんがまったくと溜め息。



ただあたしには、一つだけ大きな疑問があった。



あたしは遥さんに、家を教えたことがないのだ。



今まで上がらせたこともなければ、一緒に帰ったこともない。



そこへ嫌な予感を抱いた。



(まさか…)



「詩苑ちゃん?どうしたの?」



「ううん!なんでもない」



そんなはずはない。



遥さんは、あたしの話しを真面目に聞いてくれていたし、悪質なイタズラとも呼んでいた。