社内恋愛発令中【完】

ただ真っ直ぐの、アパートまで決して短くはない道。



街頭がポツポツとあるだけで、人の姿を確認するのも一苦労だ。



「車で行くべきだったな…」



蒼井さんが隣で呟く。



「そういえば、どうして仕事の日は徒歩なんですか?」



蒼井さんには車があったことを思い出し、素朴な疑問をぶつける。



「健康意識」



予想外の答えに唖然。



「そ、そうだったんですか…」



「もう俺も歳だからな」



そう言って肩を回す蒼井さんに、あたしはクスリと笑みを漏らした。



「蒼井さんはいくつなんですか?」