社内恋愛発令中【完】

今日も仕事が終わった時間は21時を過ぎていた。



蒼井さんはあたしに合わせて仕事を終わらせ、今は夜道を隣で歩いてくれている。



「今日は家まで送るから」



前を見ながら当たり前のように言う蒼井さんに、あたしは頭が上がらない。



ただ悔しくて口を結ぶことしかできなかった。



「ごめんなさい…」



「謝ることじゃない」



あたしがいなかったら、狙われることもなく、蒼井さんはゆっくり仕事ができたのに。



恨みを買われるようなことをしなければ、蒼井さんは今頃ゆっくりしていたかもしれないのに。



そういう想いを巡らせたらきりがなかった。



「いつもこんな暗い道通ってんの?」



アパートまで続く道の街頭の少なさを見て驚く蒼井さん。