社内恋愛発令中【完】

勢いよく立ち上がるあたしに、蒼井さんはベッと舌を出して



「嘘」



憎たらしい顔をする。



「なっ…」



なにかの仕返しらしいそれは、単純なあたしの頭をイラつかせた。



まんまと引っかかるあたしを蒼井さんは楽しそうに見ている。



「やめてくださいよもう…」



「女子は風呂もトイレも長い」



「トイレは別ですぅ」



今度はあたしがベッと舌を出し顔を背けた。



蒼井さんは余裕そうに鼻を鳴らし、また仕事に向き直る。



それからしばらく、あたしも蒼井さんも仕事に没頭し続けた。