社内恋愛発令中【完】

そこまであたしに恨みを持つ人なんて、桜瀬さん以外に考えられない。



ヒヤリ、背中に冷や汗が流れる。



「あれ?詩苑ちゃん?」



と、そこへ遥さんが目を丸くして入ってきた。



遥さんの顔を見るだけで、安心して涙さえ流れそうだ。



「は、遥さん〜」



「え、なに、泣いてるの!?どうしたのちょっと…」



遥さんには全てを話せた。



遥さんにはこの気持ちを分かってもらえると思った。



今日あったこと、それが桜瀬さんの仕業ではないかもしれないこと、蒼井さんや蓮也さんには言えないこと。



泣きながら話すあたしに、遥さんはずっと耳を傾けてくれていた。



「そんなことがあったの…」