社内恋愛発令中【完】

思わず声を荒げるあたしを、蒼井さんは不思議そうに見た。



「あ、いや…」



(なら、あの写真は誰がやったって言うの…?)



もしかしたら桜瀬さんではないかもしれないという事実に、あたしは急に怖くなる。



「双葉は知らないだろうけど、桜瀬って軽い女だよ」



「え…?」



「ここに入って3年になるけど、部署の人ほぼコンプリートしてる」



不利な恋はしないんだ、と蒼井さんは苦笑い。



だとしたら、あたしが秘書になった時点で、蒼井さんのことは諦めていたかもしれない。



でもあたしを恨み、あんなことをするんだとしたら、桜瀬さんしか考えられないのだ。



「やっぱりなんかあっただろ」



黙り込むあたしに、蒼井さんが溜め息をつきながら問う。