社内恋愛発令中【完】

「分かる分かる〜。上司なんれ、みーんな部下のことバカにしてんのよ〜!」



あたしの横でバタっと倒れる音、黒川さんがいきなり眠ったらしい。



「黒川さん、タクシー来ましたよ」



そんな黒川さんに肩を貸し、いつの間に呼んだのかタクシーへ連れて行く蒼井さん。



あたしはそんな状況を、ただぼーっと見ていた。



黒川さんをタクシーに乗せた蒼井さんは、やれやれと戻ってくる。



そしてあたしを見て、また一つ溜め息。



「ほら、酔ってないで帰るよ」



「んー」



蒼井さんが何を言っているのか、このときのあたしはもう分かっていない。



「はい立って」



肩を叩く蒼井さんを見上げ、どうして蒼井さんがあたしを呼ぶのかさえ理解できない始末。