社内恋愛発令中【完】

あたしが秘書として働いていいわけがない。



あたしが蒼井さんの側にいていいはずがない。



と。



これから桜瀬さんに会うとき、どんな顔をすればいいのか分からない。



桜瀬さんはもう、あたしと口をきいてはくれないだろう。



考え事が頭の中でグチャグチャになって、頭が痛くなる。



溜め息をつきながら机に突っ伏すと、扉の開く音。



「もうギブ?」



コーヒーのいい匂いが鼻を刺激する。



蒼井さんはあたしの目の前にコーヒーを置いて笑った。



「ありがとうございます…」



「元気が取り柄とか言っといて、その取り柄なくしたら何が残るんだよ」