社内恋愛発令中【完】

「部長、双葉さんが秘書になったって…本当ですか」



いつもの綺麗な笑顔は1つも浮かんでいない。



「えぇ、私が決めました」



蒼井さんは、なおも絵に描いたような笑顔を桜瀬さんに向ける。



桜瀬さんは蒼井さんに向けていた視線をあたしに移した。



「どうして双葉さんなの…?」



憎しみが目に見えるようだ。



「双葉さんには働いていく力が足りていません。秘書として働いてもらうことで、レベルも磨いてもらおうと思っています」



蒼井さんの言葉に、桜瀬さんは下を向いて歯ぎしりをした。



「わ、私だってまだまだ仕事なんて…」



すがるような目で蒼井さんを見る桜瀬さんだったが、蒼井さんは首を振って見せる。



「桜瀬さんは充分仕事ができます。効率が良ければ能率も良い」