社内恋愛発令中【完】

訳が分からず涙も引っ込むあたし。



「ひ、秘書…?」



「秘書」



秘書という言葉はよく聞く。



簡単に言えば上司のサポートをする人だ。



「あ、あたしなんて、秘書になんかなれません…!」



秘書になるには、まだまだ力が足りていないことは、今さっき思い知ったばかり。



「だから俺の秘書になったら、もう失敗なんてさせないから」



そんなあたしを、蒼井さんは力強い目で見据える。



「俺が手取り足取り教えてやるから」



そこでニヤリ、笑った蒼井さんに気づかないあたしは、それを優しさだと思い込んだ。



「部長…」