社内恋愛発令中【完】

あたしに寄りかかって酔う蓮也さんを、なんとか座らせて溜め息。



「詩苑ちゃんも飲んだらいいのにら〜」



口も回ってないときた。



「そろそろお酒終わりにしないと、あとあと大変ですよ」



あたしの注意も虚しく、またお酒を飲み始める蓮也さんとその他大勢。



もうだめだ、と首を振る。



あたしは1度気分をリセットするためにそこを抜けることにした。



花見の場所から少し離れると、休憩スペースのような場所がある。



そこにはベンチがいくつかあり、喧騒もお酒の匂いも感じない。



木々が風に揺れ、自然の香りがする場所だ。



ふう、と息を吐いて、ベンチに腰を下ろす。



サァ、と風が髪を揺らし、桜の花びらを連れてきた。



春の匂いは懐かしい感じがする。