わたしは三つ編みをほどき、ポニーテールに変える。
「お…!」「知恵…!」
亜衣と巫美の目が輝き出す。
「亜衣…巫美…。
わたしバスケ戻るよ。
仲間が汚いことで負けるなんて…嫌だから…。
昔のことでウジウジしてるなんて…わたしらしくないもん…!
前を向くよ!
だから、ちょっとだけチカラかして?」
「待ってたよ…!
ちょっと…じゃないでしょ?
やってやろーじゃん?」
「ガッテン承知の助〜ってね!
嶺央の仇、とってやろーじゃないの〜!」
亜衣は髪を結び始め、巫美は嬉しそうにわたしの肩を組む。
わたしはジャージを腰に巻き、前を向く。
もういっかい、今だけでも…楽しんでやりたいの。
今なら出来るかもしれない…。