「でしょ?
だから、俺はインチキしてないよ。
しかもハッキリと言った。
怒る理由ないよね?」
「わたしが…気付けなかった…なんて…。
なんで…!?
こんなネイティブな発音…
あんた、まさか帰国子女?!」
「あれ、キスの件はもういいんだ?
秘密〜!」
絇瑠はクルンッとわたしに背を向ける。
「知恵、やっと大人の階段登れたね〜」
巫美がニヤニヤしながら、わたしを見上げる。
「知恵…。
私は知恵をバスケ部に戻すまであいつとくっつくのは許さないからね」
亜衣は真面目な顔でわたしを見てくる。
「あー、その…まぁ…知恵。
頑張れ」
嶺央は困ったように笑いながらわたしに言う。
いやぁぁぁあああああ!!!!!!
わたしの純潔!!!!!!
わたしの高校生活!!!!
風紀委員長としてのプライドがァァああ!!!!!