唇を強く噛み締め、下を向く。
…本当は出たい。
でも、仕方ない。我慢しなきゃいけないことだってある。
その時、
「下向いて我慢してないで、ハッキリ言えよ!
お前がずっと一緒に仲良くやってきたチームメイトだろ!?
ふざけんなよ!
お前がそんな甘ったれたやつじゃねーのは知ってんだよ!」
反対側のコートで嶺央がこっちに叫んでいた。
「…嶺央」
その隣では冷ややかな目で見て来る絇瑠がいた。
目をそらし、フーーッとため息をつく。
みんな、さすがわたしの幼馴染。
いつだって、わたしの核心をついたような言葉を言って、わたしを奮い立たせてくれる。
背中を押してくれる。
わたしは顔を上げて、嶺央、亜衣、巫美を見る。
3人は静かにうなづく。
そして、最後に柚歌を見る。
柚歌もまた、無言で見つめ返して来る。
わたしの言いたいことはただ1つ。
決まってるんだ。



