アクアリウムで魅せて

一度壊れた関係だというのに、唇を重ねる毎に息が合ってくるのが何だか笑える。


「香織……」



何度も何度も名を呼ばれ、漏れる息だけで返事をする。



(この腕が他の女を……)



少し想像して、直ぐにソレを掻き消した。


---嫌、嫌、嫌。
そうやって考えてしまう自分自身も。



みっともなくて、哀れで、惨めで。







「……泣きそうな顔してる」





ハッと我に返って平然を装うが、時既に遅し。
彼の手が私に触れる。頰を伝う雫。


「……ごめん香織、たくさん傷付けて。香織……大好きだよ」


頷くことしか出来なかったけれど。





久々に熱くなる身体。
ビクビク震えるような快感に、頭の中が真っ白になる。


お互いの体温で溶けてしまいそうなくらい……私達はその後愛し合った。