「あれは何もやましいことなんてなくて、ただころ…わあ!!」

私が事情を説明しようとしたら、柚くんは私を壁に追いやり、上の方に手を置いた。

壁ドンだよね、これ……。

普段の私ならキャーキャー喜ぶだろうけど、今は柚くんの怖さに震えた。

「……あいつの事が好きなわけ?」

あいつって俊ちゃんのことだよね……?

「ち、違うよ…!私が好きなのは柚くんだよ!?」

「…ごめん、信じられないから。」

冷たくそう言った柚くんは空き教室を出ていってしまった。

怖くて腰が抜けた私はその場に座り込んだ。