「――…莉緒、病み過ぎ」 歩は、呆れた声を出す。 「やっぱ分かる?」 鞄をどさっ…と起き、机の上に座る。 「キャ――ッ!!王子~っ♪♪」 窓の外から、黄色い声が聞こえる。 「お…っと、幸人王子のご登校だね」 歩は、いつものように口を開いた。