『 薫said』






はぁ。結局あいつと今日は

ほとんど話せてねぇな。

拓翔さんに頼まれたのに。

和「考えても仕方ないよ。
病院だったんでしょ?」

直「せっかく歓迎会開こう
と思ってたのにー!」


『 何の歓迎会だよ。』

和「しかし、夜の予定は
聞くべきでしたね。夜空いてたら
会うこともできるのに。」

確かにそうだな。

連絡先も交換してねーし。



直「じゃあ今から聞いてみる?」

『 どうやってだよ。
連絡先は交換してないだろ?』

直「屋上であった時ぱぱっと
交換しといたよ(笑)
あっちは気づいてないだろうけど。」

直樹、、、さすがだな。

和「直樹の行動力にはいつも
驚かされます。」



直「そんな褒めんなって!
照れるじゃんかぁ!」

和「誰も褒めてはないですよ。
勝手に交換するなんて
捕まったらどうするんだよ。」

『 さっさと連絡しろ。』



直「2人ともひどい。」

そういいながら蓮にメールを送る。

直「送ったよ。あとは返信待ちだね。」

早く返信してこいよ。蓮。



『 直樹、返信来たか?』


直「薫、何回聞いてくるの。
まだ来てないよ。」

和「でももう3時間ですね。」

今日はもう寝たのかな?





カチカチッ



和「お!(黒笑)」

直「どうしたの!
楽しそうなことあった?」

和「今日、華焔〈カエン 〉
が出てくるみたい。」


華焔か。最近出てきてなかったな。


赤い瞳とフェニックス(不死鳥)、

蓮の花の刺繍されたトレーナーが特徴。

華焔はこの辺じゃ誰も及ばない

ほど強い。



一匹狼で、族に入らず、

単独で行動してる。

ひとりなのにこの世界で充分

生きてけるほどの力を持った

華焔を俺は軽く尊敬してる。


その華焔に会えるのか。

柄に合わないけど嬉しいな。


直「ほんと!いこーよ!」

和「行って会えるかな?」

直「今度こそ勧誘しないとだよ!」

そう。俺達は華焔を鈴華に

入れたいと思ってる。

1度だけ、一緒に戦ったことがあった。

その時から俺達は勧誘を試みてた。



ストレートに行ったら断られるから

少しづつ友好関係を築いてった。

いまじゃあいさつや情報交換

をするくらいになった。

ちょうどそろそろ誘って見ようと

思ってたところだ。



だがな、、、

『 蓮からの連絡はどうする?』

直「大丈夫だよ!この時間帯だし。
返信来てたら謝ればいいよ。」

まあ普通この時間には出かけないよな。

和「なるほど。じゃあ行きますか?」

『そうだな。 』



俺達は着替えた。

鈴華の幹部以上が使う

鈴蘭の刺繍を施したタンクトップを着る。

その上からジャケットを羽織った。


『行くぞ。 』


和直「おう。」


said end