3年前のバレンタイン


俺は美野里に体育館裏に呼び出された


親友の真琴に


「おー!よかったじゃん!」


とバシバシ背中を叩かれた


そう、俺は中1の頃からずっと美野里が好きだった



優しい、だけどしっかりと芯のある

美人なのに、誰にも媚びない

凄く、カッコいい

それが美野里だった


だけど、美野里は自分が美人だということにまるで気づいていなかった


美野里は他人のことになると恐ろしいくらいに敏感で鋭かった

なのに、自分のことになると呆れるくらい鈍感


俺は、美野里と過ごすうちに、美野里のことを知る度にどんどん美野里にハマっていった


そんな美野里から、バレンタインの日に放課後の呼び出し


嬉しくないわけがなかった


真琴は、俺の気持ちを中1の頃から知っていて、応援してくれてた

真琴は美野里の幼なじみだったから色々とアドバイスをくれた


一番言われた言葉は


「美野里、自分が美人で俺たちより何倍もモテてんのにその事に全く気づいてない程鈍感だから、好きなら自分からアプローチしないと、アイツ多分気づかねーよ?」


本当にそのとおりだった


俺たちは、俺、美野里、真琴、そして真琴の彼女で美野里の親友である美羽ちゃんの四人で行動していた

クラスは男女別々だったけど、よく遊んだ


俺、真琴、美羽ちゃんの3人はよく告白で呼び出されたけど


美野里だけはなかった


なぜなら美野里は、クールで誰にも媚びない高貴な美人

そう、高嶺の花みたいな存在だったからだ




俺も最初はそう思ってた


だけど、一緒に過ごすうちに違うとわかった


美野里は、純粋で不器用で可愛いって