私は一人になった。これからどうしよう、明日からは学校がないからとりあえずネットカフェで寝ようかな。そんな事をかんがえていると向かえから瞬(しゅん)がやってきた。瞬は、元彼のお兄さんで、元彼の家に遊びにいったときに凄く趣味があって元彼と別れた後も漫画の貸し借りなど、仲良くしている不思議な関係だ。

真緒(まお)?なにしてるの?

えっ?いや…なんてゆーか、散歩?

まさか、家を出てきたなんて言えなくて適当な嘘をついた。

ふーーん…?さんぽぉ?

瞬は疑った目で私を見てニヤっと笑った。

どうにか話題を変えたくて私は瞬に質問をする。

し、瞬こそっ、こんな時間になにしてんの?

あ、俺?俺は彼女とデートだっんだ~♪俺、独り暮らしになってから彼女と家離れちゃったから一緒に通勤もできなくなってさ。

そう言う瞬の表情は本当に彼女が大切なんだなぁ、ということがつたわってきた。私はなるべく早く瞬とわかれたくて笑顔であいさつをした。

もう行くね!じゃあ、彼女とお幸せに~

おい、ちょっとまてよ!お前どこいくんだ?

え?だからさんぽだけど?

私が平然を装ってこたえると、瞬は少し私を馬鹿にしたような笑みをうかべて

そんなでかい荷物もってか?

私はギクリとし、手に持っていた荷物をおとしてしまった。

今更置いてもおそいだろ!

と、瞬に言われて我に帰った私はあわてて荷物を拾い上げその場を立ち去ろうとした。するといつの間に自転車を降りたのか瞬が私の腕をつかみ、