「価値」という不確かな概念が存在する。ある人にとっては宝であるものが別の人にとってはゴミ箱に捨てるものになる。価値観の合うもの同士が集まると賑やかに輪を作るかもしれない。しかし、価値観のずれによる障害は数えられぬほどにある。
スーパーで買う豚肉の元々の姿を想像してみる。知っている形生きていたらしい、「私」 は肉を口に運ぶ美味である。
「あなたの一番大切なものはなんですか」と聞かれて、「あなた」は命、両親、兄弟姉妹・子供・夫・妻、家族と答える。やっぱりお金かなでも、おいしいごはんも捨てがたい、自分が大切にしている物を答えるのが正解かと、悩むふりをしている。
「動物愛護団体」聞いたことがある。どんな動物を愛護しているのだろうか犬かな、もしかしたら人間も愛護の枠に入っていたりして、調べることはしない。
目の前に驚異が訪れるまでは気にとめることはなく、 背後に刃物を持つ男が立っていたとしても前を向いている間は刹那的な恐怖さえ覚えないのは普通。

「明日生きているか分からないのに自由に生きて何が悪いんだろうか」

「生きるってことは辛いことばかり楽しいことなんてほとんどないよ」

この2つの言葉、徐々に片方が霞んでいくように見える。