【短編】ネイル

「で、本当の綺麗さを知ったあとおれは恋したんだ。」


答えは大体わかるよ。

でも、どうしても聞きたいよ。


「誰……に?」



「君に、だよ」



何かが弾けた気がする。

あたしを覆っていた闇が。



自己嫌悪感が。