My letter 〜君の未来に〜



俺たち兄弟は、医者になることを昔から決められたようなものだった。

医者一家に生まれた俺たちは、もちろん医者になれと言われてきた。

10歳年上の岬人は、その指示に反論することなく従い、医者になった。

でも俺は、医者になりたくなかった。

理由は単純。

俺はコネで人の上に立つことは嫌だった。