朝、母さんの大きな声で
目が覚める。

「っ、うっさいなぁ…」

そう小さくつぶやいて頭の横にある
目覚まし時計をつかんで
時間を確認する。

目が一気に冷めた。

「ちっちっ遅刻っっっ」

ベットの蒲団をはぎ取って
階段を落ちるように降りて
制服に袖を通す。

「日向、朝ごはんは?」
「無理!」

そう大声で叫ぶと
鞄を取って、
自転車に鍵を差し込んで
前かごに鞄を突っ込むと
自転車に乗る。

「いってきます!!」

いつもの朝の始まりだ。