「くうーっ、寒い寒い寒い!いくら生ものの国だからってこの寒さは耐えらんない!」


きつく腕を組み、背中を丸めてあてもなく前に進むあたし。


そのすぐ後ろを黒砂糖と壱吾が並んでついてくる。


目に映るのは、ポッキーにフワフワの生クリームが乗っかった木に、色とりどりのゼリービーンズが盛ってある丘、膝下くらいの高さで密生してるグルグルキャンディーの畑。


「見れば見るほどお菓子ばっかり。いくら甘い物好きでもうんざりするよ…」


途方に暮れながらひたすら前進していると、後ろから黒砂糖が声をかけてきた。