あたしの挑発的な言葉で我に返ったのか、黒砂糖がゆっくりと立ち上がった。


「…それもそうですね…。ここは天国じゃないみたいだし、どうにか脱出しなければ」


とは言っても、わけのわからない国でなんの手立てもない状態。


そこであたしは、壱吾の存在を改めて思い出した。


「あんたこの国の生き物でしょ?どうしたら脱出出来るかくらい知ってるんじゃないの?」


「脱出?俺、あんまりそういう事には携わってないからなぁ。このまま二人共俺と仲良く遊ばない?その方が楽しいよ」