ウソツキセンセイ

 あたしはこみ上げてくる笑いを我慢して、自分の席に戻っていく。


「どうだった!?」


「み、見て……」


「……おおおお!?」


 蒼依もあたしの82点の文字に驚いて目を丸くした。それもそうだ、蒼依は常にあたしが化学分野は三割しか取れていないということを知っているから。


 でも、今日のテストは予想をはるかに上回って、まさかの八割を取ってしまった。


 化学でこんな点数あたしは初めて見たよ。