ウソツキセンセイ

 逆にこの体勢の方があたしにはきついんだけど!


 ドキドキのせいで逆に眠気が覚める!


「横田さんおやすみ」


 優しい声が、耳元でささやかれる。


 そして、暴れる子供をなだめるように、平塚先生はぽんぽんとあたしの頭を撫でる。


 ずっとそれを繰り返していたせいか、だんだんとあたしは抵抗する気も失ってきて、次第に眠気が襲ってきた。


「ん、いい子」


 その言葉を最後に聞いて、あたしはとうとうまぶたを閉じた。


 不思議と悪い心地はしなくて、むしろ心地よくて、すぐに深い眠りに入ってしまった。