「どうかした？」


「ちゃんと先生らしいところあるんだなって……」


「俺、一応先生なんだけど」


「普段の平塚先生っていつもニコニコしていて、皆から慕われているじゃないですか」


「うん、そうだね」


　自分のことあっさり認めたぞ、こいつ！


「でも、どうせそれって偽物の平塚先生なんですよね？本物は今あたしの目の前にいる、悪魔みたいな先生」


「ぶはっ、何それ！悪魔とか初めて言われたんだけど」


　あたしの言葉に、平塚先生は腹を抱えて笑いだす。


　あたし、そんなにおもしろいこと言ったつもりは無いんだけど。