「…とりあえず横田さん。化学が本当に苦手だということは分かったよ」


 一通り平塚先生との授業が終わった。


 あたしが書き込んだプリントを、隣の席で平塚先生はじっと見ている。


 そもそも授業の開始早々から、、言っている意味が分からないということに気づいてしまい、結局プリントは半分も終わらなかった。


 …正直、ここまで化学がダメだとあたしも思っていなかったのは言えない。


「まぁ、これから毎日やるからね。きっと少しずつ分かってくるようになるよ」


「…そうですね」


 あれ。


 なんか今の感じ。