「ありえない…。部活もしてて勉強も出来て……」


「いやー、ここで赤点取ったらバスケ部もやめさせられちゃうからね!それに、行きたい大学もあるし」


 得意げに蒼依は言った。


 蒼依は小学生の頃から続けているバスケの才能を買われてこの高校に入った。


 ちなみにあたしは、中学での交友関係が薄くて、蒼依無しではいられなかったから、必死こいてそこそこレベルの高いこの高校に入学したのだ。


 当然その中でも劣等生なあたし。そしてバスケと勉強の両立ができている蒼依。


 そんな蒼依は、まだ高校総体も始まっていないのに、大学からのオファーも相次いでいるらしい。