【完】恋する話。

「うめぇな、ここのハンバーグ!!」と横井君がしゃべる。

もしかして、助けてくれたんだろうか?

まさかね、横井君だもん。

アホで何考えてるかわかんない人だもんね!


「ごちそーさまー」

みんな食べ終わって食堂を出る。

すると、横井君に

「なんで蓮のこと好きなん?」って聞かれた。

「は!?……やっぱり知ってたんだ…」

「鳴海の行動見れば分かるっつーの。」

ひひっと意地悪っぽく笑う横井君。

「さっきはありがとう。」私がいうと、

「いーえ!」と言って、前にいる悠里の所へ駆けていく。

私ってバレバレなわけ?

どうしよ、このままじゃ…。上坂君が好きなこと、美咲ちゃんにまでバレちゃうかも。


〜〜

「さて、今から山登り対決をします!」

テンションは上がるはずもなく、みんな口々に「えー、やだぁ」「疲れるだけじゃん!」とか言ってる。

「みんな、聞いて!
班の人と、男女ペアで行きます!
毎年カップル誕生してますよ。」
先生がいうと、みんなのテンションが少し上がる。


「じゃ、行くか!俺と悠里!
んで、蓮と鳴海な!」横井君はそう言って悠梨と山を登っていく。

「じゃあ、俺らもーーーー「蓮!」

上坂君が言いかけたところで…

あ…。美咲ちゃん…。

「ね!一緒に登ろうよ!」美咲ちゃんはグイッと上坂君の手を引っ張る。

「いや…、班の人と登るんだろ?」

ドクン、ドクン、

やだな。こんなのやだ。

「いいよ!行って来なよー」

私は精一杯の笑顔で笑って言う。

「ほらっ、いこ!」美咲ちゃんは上坂君の手を引っ張り、登っていく。

「はぁ…」
私は近くにあるベンチに座る。

「俺と登ろうよ。」

え???