【完】恋する話。

お風呂から上がった私は部屋へと戻るため濡れた髪をタオルでおさえながら歩く

「はぁ、広かったねぇ」悠里は機嫌が良さそうにニコニコと笑ってる。

だってね……横井くんと夜に会うんだって!

友達の私はおいてけぼりかよぉ。

そして「じゃっ、私行ってくるね!」と悠里はルンルンで駆けていく。

「あはは、鳴海、おいてけぼりだ。」頭上から、声がして振り返ると、上坂くんがいた。

「そうだよ!もう!」私が怒ってるフリをすると上坂君はわらって

「髪濡れてるよ?」と言う。

「あ、ほんとだ。
じゃぁ、私、行くね。」

あ。私、気持ちを伝えるんだよ。

チャンスはこの後、夜に会うしかない!

「あ、ぁの、えぇと…」私が口をモゴモゴさせてると

「なーに?」と優しく微笑む。

もう!好き!

「今日、夜どこかにいく?」

「んー、この宿泊ホテルのベランダで星を見ようと思ってたけど…」

ってことは、チャンスだ!

「あ、でもーーー「じゃあ、私も行くかも!またね!」上坂君の言葉なんて聞かずに走り去る私。

でもね。後でちゃんと話を聞いとけばよかったって思うことになるんだーーー。