【完】恋する話。

「よっ!桜香!」

はるひこ君が教室にきた。

「はるひこ君?どうしたの?」

「桜香に会いたかったから。」

にぃっと意地悪っぽく笑うはるひこ君。

とくん…。

震えるこころ。

え…?

前も同じようなことが起こった。

「立花ってヤツとはどーなった?」

「ちゃんとふって、ちゃんと友達だよ!ありがとうね!」

笑ってみせると、はるひこ君も笑った。

どきん、どきん…。






「好き…。」






本音がこぼれた。

これが、私の本音…?

私ははるひこ君に恋をしたの?

「え?桜香?」

「ご、ごめ…っ」

私は走り出した。

後ろからタタッと追いかける音が聞こえる。

「待てって!桜香!!」

赤い赤い。

ほっぺが熱いよ。

気付いた。

私が、蓮君をふっきった理由。

私が、立花君をふった理由。

それは、

私が、はるひこ君を好きだから。

猛スピードで動く恋についてけないよ。

でもでも、はるひこ君には好きな人がいるんだ。

「つかまえたっ!」

パシッと手をつかまれ、私は足をとめる。

どうしよう…。

私、さっき告白しちゃったよ…。

「桜香?…さっきの、ほんと?」

優しいはるひこ君の声。

「………う…うん。」

どきん、どきん。

爆発しそうな心臓。

ぎゅうっ。

「ずっと好きやった。」

はるひこ君の、声ーーー?

「ふららて、諦めようとしたけど諦められなくて。桜香たちが別れて、チャンスって思ったんだ。ごめんな。」

ブワリッと涙が溢れる。

「好きです…っ。」

「俺もです。」

あのとき、私はあなたをふった。

いま、恋が芽生えるとしらずに。

「付き合え。」

ふふっ。

強引なはるひこ君。

「付き合ってあげる。」

私はそう言って、あなたをみつめたーー。