【完】恋する話。

まだ、彼の名前さえ知らないのに、私ってば、恋をしちゃってました…。

私がチラリとその人に目をうつすと…

ばちり。

しっかりと目があってしまった。

すると彼はニコニコと笑いながらこっちへ歩いてくる。

悠里はというと、横で「こっち来る?!ねぇ、くるよっ??」って焦ってる。

目の前にいる、あの人は綺麗な唇を開いて「さっきもあったね。」と笑う。

「会いました、ね!」ニコッと笑ってみせると彼もニコッと笑う。

「あ、俺の名前は上坂 蓮(かみさかれん)。よろしくね。」

「わ、私は、鳴海 桜香ですっ」二人が自己紹介を終えると、

「俺はっ、横井 良介!」上坂君の隣にいた男の子がハキハキとしゃべる。

横井君は短髪で目がクリクリしててかわいい、上坂君に比べると背が小さく、スポーツ男子って感じの子。

「私は、戸田悠里です!」悠里はかわいく笑う。

「へぇ、悠里ちゃんかぁー」横井君がそういうと、悠里は

「どうしよ、横井君、タイプです…」と机に倒れこむ。

「え!?俺のことタイプって!?」横井君が嬉しそうにはしゃぐ。

「悠里ちゃん呼びとか、反則でしょぉ……。」

「じゃ、じゃぁ、さ、付き合わない?」

横井君が不安げに悠里の顔を覗き込む。

すると悠里はパッと起き上がって、コクコクと頷く。

「ま、まじ??やべぇ、うれしー!」

こんな感じで悠里と横井君はカップルになっちゃいました。

私と上坂君はそれぞれの友達が結ばれたのだから、嬉しさで微笑みあった。

こうして、私、横井君、悠里、上坂君は四人、出会ったのです。