【完】恋する話。

「鳴海ちゃん。一緒に帰らない?」

やってきました。立花君です。

「いいです!上坂蓮君とか帰るので!」

「ちょっ、待ってよ!鳴海ちゃんが俺の亡くなった彼女に似てんだよね。」

は?…いま、なんて。

「長谷部桜莉。名前も。似てる。」

振り返ると、立花君はあの時の。

みんなに自己紹介したあと、私をじっとみた儚い悲しそうな目で私をみた。

だから、あの時ーーーー。

「って、ごめんね。鳴海ちゃんには関係ないのにね。」

ふっと切ない笑みをみせる立花君。

すると、蓮君がきて。

「立花、なんか用?」ってキツイ口調で言う。

「れ、れんくんっ、」

「この子と俺、付き合ってるから、手ぇ出すなよ。」

「うん、わかってるよ。ごめんね。」

そういって、立花君は教室を出て行ってしまった。

「あ、あのねぇっ、でもね、あの人悪いひとじゃないよ??」

「そんなことは知りません。」

蓮君は乱暴に私の手を掴んで歩き出す。



私たちは公園のブランコで喋る。

「なんかね、立花君の亡くなった彼女に私が似てるんだってさ。」

「ふぅん。でも桜香は桜香じゃん。」

ちらりと目線をうつすと、蓮君はそっぽを向いてた。

付き合ってから、なんだか甘えん坊になったような気がする。

わがまま言って、意地悪してくる。

「俺、かっこわりぃよな。」

はぁっとうなだれる、蓮君。

ブランコがギィっと音を立てる。

「かっこいいよ?」

「やいてばっかだ〜。」

蓮君は力強く地をふみ、大きくブランコをこぐ。

「わ、わたしだって!!美咲ちゃんのときはすっごくやだった!」

私も大きくこいでみる。

きぃ、きぃ、同じリズムでブランコが軋むようになる。

「帰りますか!」

機嫌の良い蓮君。ふふ。

「蓮君、大好きですからね!」

今日はね、素直に伝えてみることにしたんだ。

そしたら、「不意打ちに言うのは反則だろ…っ」って、照れ隠しのくせ、口元を手でおおいながら笑った。