「へぇえ〜!昨日そんなことがあったんだぁ」

文化祭も終わり、只今その次の日の昼休み。

悠里は目をキラキラさせて私の話を聞いてた。

「悠里は?なんかいいことあった?」

私が聞くと、ギクリとしたように止まる。

え!!なんなの!?その反応〜っ

「チューしたの…っ」

バタンッと机に倒れ込む悠里。

「チュー!!!???」

みんなが一斉にこっちを向く。

あっ、やば!

「しーっ、」

そしたら横井君がじろーっと私達を見てて、あははって笑ってしまった。

チューかぁ。キスかぁ。

「私はまだしないし大丈夫!」

って私がいうと目線を感じた。

蓮君だ。

蓮君はなにやらガックリと肩を落としてて、横井君がよしよしと慰めてた。

「あはっ、上坂、かわいそー。いまので一撃だねぇ。」

悠里までもそういう。

私、なんか悪いことしたっけ?、

そしたら、悠里がコッソリと教えてくれた。

「男はみんなキスしたいんだってさ。」
って。

ええええ!?キキキキッキス!?

そりゃ、したいとは思う、けど…

恥ずかしいし。

そんな感じで昼休みは、終わり。

今日は昨日が文化祭だったから疲れを取るために的な感じでお昼までなの。

みんなお弁当などを片付け、カバンを持って帰っていく。

トコトコと蓮君もやってきて、「帰るぞ、桜香。」と言い、いつもより強引に手を取る。

「な、なんか、怒ってる…??」

おそーるおそる聞く私。

「別にっ。」いかにもプンプンな人。

いやいや、怒ってるんじゃん!

なんでなのかくらい教えてよ。

「キス、したいけど?」

ん?いま、蓮君が?言ったのね?

キスをしたいと。

「だ、誰と!?」驚きで足が止まってしまう。

「そんなん、桜香さんにきまってんじゃんか。」

べっと舌を出す蓮君。

そっか。悠梨の言ってた通りだ。

「いつか、しようね。」「うん。」

手のぬくもりはそのままで私は家に帰った。



家に着くと、ベッドに倒れこみ、フゥーッと息をはく。

最近、幸せだからこわいな。

不幸なことがおこらないでほしい。