彼はにこっと笑って「遅刻、いっしょ」といった。

私はというと、何かわからない胸のドキドキに戸惑いながらも顔を赤くさせて「は、はい…」と返す。

「あ、次、校長の話だ。入ろっか」そういって彼は私の手をふわりと包み、早足で中に入る。

そして、あいてる席へと進む。

二つぽっかりとあいてる席があったから多分そこだろう。

そしてその席は隣同士だから、彼と私は同じクラスってことだ!

なんだか嬉しくなって私は頬を緩める。

「なに笑ってんの。ほら座るよ。」彼はクスクスと小さな笑みをこぼして、ギィ、と古くさい椅子にすわる。

そして校長の話が始まった。