仲を深めよう旅行が終わり、今日と明日は休み。

なにをしようかな。

そのとき携帯が鳴った。

ピコンっ

ラインか。

スマホをタップして開くと、

【4人で遊ぼう!】
と悠里からきていた。

【わかった!】
と送り、ベッドに倒れ込む。

でも、上坂くんには会いにくいしな。

私は、パジャマからシンプルな私服に着替え家を出た。

〜〜

大きなデパートでみんなと待ち合わせ。

けど……。

「ごめん、なんか蓮、これねぇって!」
「3人で行ける?」

上坂くん来ないのか。

安心と少しのしょんぼりが混ざる。

「じゃあ、私は1人でぶらぶらしとくし、デートたのしんでね!」

私は2人の返事を待たずに見たいショップなどをまわった。


はぁ、疲れたなぁ。買い物はあんまりしてないけどいろんなとこ行ったから疲れたや。

4時かぁ、帰ろうかな。

そう思って立ち上がるとグキっ、と足をひねってしまう。

「頬も怪我して、足までとか…散々だよぅ…」

立とうとするけど、ヒールは足が余計痛くなるし、立てない。

そのとき。

「あれ?君1人??」と若い男の人が2人、声をかけてきた。

「さっき足、けがしたでしょ?送ってあげよーか!」ニコニコと笑う男の人。

「い、いえ、大丈夫です…。」

こわいよ。こんなのはじめて。

どうしよ、家に帰れなくなっちゃう。

逃げるにも、足が痛くて無理だし…。

「遠慮しなくていーよ♩」
「ほーら、行こう?」

手をつかまれる。

「やっ、やだ!」

気持ち悪いよ。

泣きそうになったそのときーーー。

「おい。やめろよ。」低い声がした。

「チッ、彼氏持ちかよ。」2人の男の人はそういって、違う方向へ歩いていく。

「上坂くん…。なん、で。」

助けてくれたのは上坂くん。

「美咲と買い物、きてて。」

上坂君はしゃがんで、足に触れる。

触れられたところが熱くなってドキドキがとまらない。

上坂君は「まだ、痛い?」と心配そうに私に問う。

私が「う、うん。」と言うと、

私の前に腰をかがめて、「のって?」といった。

「へ!?い、いいよ…!」「いいから
ほら、」「重いし…」「いいよ。」

そんな会話が少し続いて、私はゆっくりと背中に乗る。

「軽いし。」

「重いってば!」

クスクスと小さな笑みをこぼす上坂君。

気になることが一つ。

「美咲、ちゃんは…?」って聞いてみると、

「好きな人、の話をしたら怒って帰っちゃった。」と寂しそうな声で言う。

好きな人ーーーーーー?