【完】恋する話。

そこに現れたのは、綺麗な顔立ちをしたチャラそうな男子だった。

「だ、誰ですか?」おそるおそる聞いてみると、

「桐谷 春彦(きりたに はるひこ)っていーます。」

は、はる、ひこ?

いい名前だ。ふふ。

「今さ、美咲と蓮くんって子、登っちゃったじゃん?」

「あ、うん…。」

見てたんだ。

「ペアいないんなら登ろう?」チャラそうに笑う桐谷くん。

「き、桐谷くんのペアは…。」

「今日、お休みしちゃっててさ!
あと、春彦って呼ぶこと。」

桐谷く……春彦くんはニッと笑うと私の手を取り、山を登りだした。


「は、はるひこ君はなんで、私に声をかけたの…?」

だって、こんなに彼女がいっぱいおりそうな人だよ?

かっこいいし。

他にもいたのになぁ。

すると「いや、この子が桜香ちゃんかぁ、って思っただけ。」とはにかむはるひこ君。

「な、名前?知ってるの??」

「鳴海 桜香さん、でしょ。
綺麗な顔に似合う良い名前。」

かぁぁっと顔が熱くなる。

き、きれいな顔!?これが!?

今まで、かわいいとやらはいわれたことある、けど……。

綺麗な顔かぁ、、、良い名前、、、

「そんなことはじめて言われたや。
ありがとう!」私が笑うと彼も笑った。

「よし!行くぞ!」「うん!!」

〜〜

「はぁー、疲れたな!」私たちがベンチで休憩していると、

「あ、鳴海…。」

前に、上坂君が。

「なんか用?」はるひこ君が少し強く言う。

「いや、ごめん。さっきはごめんな。」
上坂君があやまる。

私は笑って「大丈夫だよ!」と言ってみせた。

「じゃ、またあとで。」上坂君はペコリと小さく礼をすると向こうへ歩いて行った。

「あれ、上坂 蓮?」不機嫌なはるひこ君に問われてコクコクとうなづく。

「ふぅん。」

私とはるひこ君は先生に呼ばれるまでベンチにすわっていたーーー。