あなたと私が、出会ったあの日。

私はあなたに恋をしました。

それも叶うか分からないような、苦く、だけど甘い恋ですーーーー。




淡い桜の花びらが散る中、私はふと足をとめ、桜の木を見上げる。

ざぁぁ、と風がふき、頬を撫でる。

私は、鳴海 桜香(なるみ おうか)。

今日から高校一年です。

肩までおろしたセミロングの髪はサラサラでお気に入り。

「あ!おくれちゃう!」私は腕時計をチラリとみて、駈け出したーーー。

「はぁ、はぁ…」ついた頃にはもう入学式ははじまっていて、吹奏楽の演奏が聞こえた。

すると、「君も遅刻なのね?」と、若い女の先生が話しかけてくる。

「は、はい…すいません…。」

「次に校長先生の挨拶があるからその前にささっと入るのよ。あの生徒と。」
ニコニコと笑う、先生の目線の先にはーーーー。

どきん。。。

きりりとした綺麗な瞳。

柔らかく、程よい長さの髪の毛。

スラリとしてモデルさんみたい。

そんな男の子がいた。

ドキドキ胸がなる。

これはなにーーーー。