マリアンヌは帰り道、浮足立って幸せな気持ちだった。コスナー氏は思ったよりも話しやすくて、親しみやすい人だった。しかも私の話に興味を持って聞いてくれた。こんな人は中々いない。マリアンヌはコスナー氏への思いが前よりも強くなった気がした。コスナー氏は私のことをどう思っているのだろう。
友人として見ているのだろうか。結婚相手として見ているのだろうか。さっきの様子では、ただ楽しい時を過ごしたいという感じだった。
もし友人としてなら、もうすぐ別れなければならない。なぜなら我が家はもうすぐスコットランドへ行くことになっているから。お別れするのは寂しいけど、仕方ないわ。
一方、コスナー氏もその日は、溜まっていた書類に取り掛かっていた。書類を片付けながら、今日は愉快な一日を過ごしたことを思い出した。
ミス・マクレーンは面白い人だった。なんでもな話でも、楽しい気分にさせてくれる。ウィットに富んで、ユーモアのセンスもある。ケヴィンはそういう人が好きだった。特に、メアリーとケイトと一緒に田舎でアヒルを追いかけた話などは大笑いだった。
ミス・マクレーンは容姿も美しく、背も高く優雅だ。
それにあの栗色の髪の毛に栗色の目。最初はその美貌に興味がわいた。
しかし今日話してみて、話が面白く会話のセンスがあることを知った。
彼は自分が思っているよりもずっと彼女に惹かれているような気がした。
ミス・マクレーンとは、これからも機会を見つけて、会っていきたい。出来れば、交際したい。しかしケヴィンには、今一歩踏み出せないものがあった。
それは、彼が結婚しようとか思ったことがないことだった。
それどころか、結婚を恐ろしく感じていた。
幸い、貴族ではないので、結婚が義務ではないのだが、周りの友人や同世代の男性はほとんどが結婚していた。
結婚していないのは、ケヴィンぐらいだった。彼らのほとんどは、まあまあの関係を築いていた。
つまり、奥方とも仲がいいし、外でも愛人を作っていた。ケヴィンは、そういうのがどうしても理解できないのだった。結婚したら、奥方一人を愛するべきだと思う。愛人を囲うなんてどうかしている。しかしそれが、貴族社会では普通のことだった。ケヴィンはもし結婚するようなことがあったら(ほぼないが)、愛人は作らないと決めている。この決意は固かった。
それができないくらいなら、結婚しないでおこうと決めていた。そしてもうほとんど、結婚制度には懐疑的だった。
だから今までは、未亡人や結婚の話が出ない娼婦やダンサーとその時だけの関係を楽しんでいた。今までは、それでよかった。しかし、ミス・マクレーンは違う。ミス・マクレーンとは、真剣に関係を築きたいと思うようになってきた。もしかしたら、彼女となら、結婚も真剣に考えられるかもしれない。ケヴィンは自分の中に変化が起きているのを感じた。それから思い出したように、また書類に取り掛かった。
友人として見ているのだろうか。結婚相手として見ているのだろうか。さっきの様子では、ただ楽しい時を過ごしたいという感じだった。
もし友人としてなら、もうすぐ別れなければならない。なぜなら我が家はもうすぐスコットランドへ行くことになっているから。お別れするのは寂しいけど、仕方ないわ。
一方、コスナー氏もその日は、溜まっていた書類に取り掛かっていた。書類を片付けながら、今日は愉快な一日を過ごしたことを思い出した。
ミス・マクレーンは面白い人だった。なんでもな話でも、楽しい気分にさせてくれる。ウィットに富んで、ユーモアのセンスもある。ケヴィンはそういう人が好きだった。特に、メアリーとケイトと一緒に田舎でアヒルを追いかけた話などは大笑いだった。
ミス・マクレーンは容姿も美しく、背も高く優雅だ。
それにあの栗色の髪の毛に栗色の目。最初はその美貌に興味がわいた。
しかし今日話してみて、話が面白く会話のセンスがあることを知った。
彼は自分が思っているよりもずっと彼女に惹かれているような気がした。
ミス・マクレーンとは、これからも機会を見つけて、会っていきたい。出来れば、交際したい。しかしケヴィンには、今一歩踏み出せないものがあった。
それは、彼が結婚しようとか思ったことがないことだった。
それどころか、結婚を恐ろしく感じていた。
幸い、貴族ではないので、結婚が義務ではないのだが、周りの友人や同世代の男性はほとんどが結婚していた。
結婚していないのは、ケヴィンぐらいだった。彼らのほとんどは、まあまあの関係を築いていた。
つまり、奥方とも仲がいいし、外でも愛人を作っていた。ケヴィンは、そういうのがどうしても理解できないのだった。結婚したら、奥方一人を愛するべきだと思う。愛人を囲うなんてどうかしている。しかしそれが、貴族社会では普通のことだった。ケヴィンはもし結婚するようなことがあったら(ほぼないが)、愛人は作らないと決めている。この決意は固かった。
それができないくらいなら、結婚しないでおこうと決めていた。そしてもうほとんど、結婚制度には懐疑的だった。
だから今までは、未亡人や結婚の話が出ない娼婦やダンサーとその時だけの関係を楽しんでいた。今までは、それでよかった。しかし、ミス・マクレーンは違う。ミス・マクレーンとは、真剣に関係を築きたいと思うようになってきた。もしかしたら、彼女となら、結婚も真剣に考えられるかもしれない。ケヴィンは自分の中に変化が起きているのを感じた。それから思い出したように、また書類に取り掛かった。

