次の日の学校からの帰り道、電車を降りたところで少女は声をかけられた。


「連絡先をお聞きしたい」
「知らない男性には教えられませんの」

男は少し眉を下げて笑った。困っているような楽しんでいるような微笑みだった。


「いくつ会えば知り合えるのでしょう」

少女は3秒考えてから答えた。

「数え切れないくらいですわ」

男はにっこりと満足そうに笑った。

「それではまた明日、聞くことに致します」